西板線が開通していたら利益は上がったのか

動機

 毎日、東武大師線は僕を含め通勤、通学等で多くの方が利用している。そんな東武大師線だが、過去に需要が少ないため廃止するという案があった。そこで次のような疑問が生まれた。もし東武大師線が上板橋駅までを結ぶ西板線として開通していたら、どのくらい儲かるのかという疑問だ。そのため今回、このようなテーマにした。

仮説

 現在、東武伊勢崎線から東武東上線に乗り継ぐには、JR線か秩父鉄道を経由しなければならない。そのため、乗り継ぎには時間と費用がかかってしまう。しかし、西板線があることにより比較的乗り継ぎが楽になり、移動にかかる費用も安価になると考えられるので、多くの人が利用すると考えられる。

検証方法

①2021年現在の東武大師線の7時、13時、18時ごとの乗車率を調べる。

②2021年現在の西新井駅から東板橋駅までの運賃、時間を比較する(池袋駅経由と新越谷駅経由の2つ)。

③西板線が開通していた場合の西新井から東板橋駅までの運賃、時間を推測し、②と比較する。

検証結果

 乗車率を自身で調査したところ、7時は120%、13時は80%、18時は100%というようになった。そして実際に見た感じでは通勤ラッシュや帰宅ラッシュで多くの社会人が用いていることがわかった。また13時ごろは西新井大師に参拝しに行くご高齢の方が見れた。

運賃時間
池袋駅経由556円34分
新越谷駅経由898円50分

 やはり、どちらも東武鉄道の他にJR線を使ってしまうため、費用と時間がかかってしまう。また乗り継ぎ時に利用する山手線、武蔵野線は都心に直結しており、通勤ラッシュや帰宅ラッシュでは大混雑となる。

 西板線の当初の計画では、延長路線11.6kmになる予定であった。今回はそれと現在の東武鉄道の運賃表や鉄道の平均速度をもとに、西新井駅から上板橋駅までの運賃と時間を推測する。

 まず、2021年現在の東武鉄道の運賃表と西板線の延長路線の距離を照らし合わせる。

東武鉄道は、基本的に10kmから14kmほどの移動で260円という価格設定になっている。西新井駅から上板橋駅までは11.6kmの路線となる予定だったので、運賃は260円ほどになっていたと考えられる。

 次に、西新井駅から上板橋駅までをどのくらいの時間で結んだかを考える。東武鉄道の平均速度は浅草から伊勢崎までで時速51.9km、池袋から寄居までで時速52.2kmであった。また、その平均値を求めると時速52.0kmとわかった(小数第二位は四捨五入した)。よって今回、東武鉄道の平均速度を時速52.0kmと仮定する。平均速度を時速52.0kmとすると西新井駅から上板橋駅までを約13分で結ぶと考えられる。

〈②と比較〉

運賃時間
池袋駅経由556円34分
新越谷駅経由898円50分
西板線260円13分

 もし西板線が開通していれば安価かつ、短時間で東武スカイツリーラインから東上線に乗り換えることができたと考えられる。そのため、東武スカイツリーラインから東上線の沿線にある仕事場もしくは学校に通勤、通学等をする際、多くの人が利用することになると考えられる。また、初詣で西新井大師に訪れようとする人が増え、さらに多くの人が利用することになると考えられる。

考察

 西板線が全線開通していたら、日本の鉄道の問題である通勤、帰宅ラッシュの大混雑を少しは解消になると考えられる。また、池袋から日光まで直通で行くことが可能になり、日本の魅力をさらに世界に伝え、多くの観光客が来るようになり、多くの利益が東武鉄道全体で上がると考えられる。

感想

 今回、西板線や東武鉄道に調べたが、地震大国である日本のならではの歴史が詰まっていた。また、東武伊勢崎線から東武東上線沿線に働きに行く人の調査や建設費用と利益の釣り合いの調査ができず、より良い結論を出すことができなかった。そのため、東武鉄道を利用している人に目的地のアンケート調査や西板線計画の沿線について調べてみたい。

参考文献

(209)東武東上線と東武スカイツリーラインをつなぐ路線の計画があった:マイナビ閲覧日 2021年 8月18日【https://news.mynavi.jp/article/trivia-209/

ジョルダン 乗換案内・路線情報・時刻表・運行情報サービス

閲覧日 2021年 8月18日 【https://www.jorudan.co.jp/

駅名から探す:東武鉄道公式サイト【https://www.tobu.co.jp/railway/guide/station/