なぜ開業当初東海道新幹線は東京〜新大阪まで4時間かかったのか

動機

最近のニュースでは、今年は去年に比べて新幹線で帰省する人が増えていると伝えていた。そこで新幹線の初期について調べようと思った。

仮説

安全面を考慮したから。

検証

1)本で当時について調べる。

2)インターネットで現在について調べる。

結果

  1. 0系新幹線は両端車両下部にスカートと呼ばれる、車両が事故に巻き込まれたときに床下機器の損傷を防ぐためのものがある。このスカートが邪魔になっているのではないかと考え、空気砲を使って検証した。​その結果、重さ100kg程度の物体を跳ね飛ばすために、厚さ16mmの鉄板を6枚重ねたものが必要なことがわかった。厚さは96mm、重さを2tのスカートにして、車体側に緩衝器を置いた。開業前に溶接用のガスボンベを軌道内に置き忘れたことがあり、200kmで走る試運転電車が跳ね飛ばしたが、スカートは凹んだりせず、ガスボンベは50mほど飛んでいってその威力を証明した。しかし、小石のような小さいものだとスカートの下をくぐり抜けてしまう。これに対しては、補助排障器として、厚いゴム板をレール面につけた。駅構内の急カーブ箇所ではレール面を外れることもあるので、さらに常にレール上にある台車直前にもゴムの排障器をつけている。ところが、現在では実際に軌道上にものを置かれることはほとんどなくなった上に、保守点検終了後には確認車を走らせて営業電車の走行に支障がないことをチェックするので、置き忘れもなくなった。2tもあるスカートでは高速走行の妨げになるということで、現在の新幹線電車では風切りのための軽量スカートになっている。

↑0系新幹線 ↑N700A新幹線

  1. 2017年2月中旬から従来のアナログATCから最新のデジタルATCに変更された。これにより、停車に向けてブレーキ​をかける際や、先行列車に接近したために減速が必要な場合には「多段ブレーキ」といって、段階的に「現示速度(信号として示される最高速度)」を下げそれに合わせて、ブレーキをかけていた。だがこれが一段ブレーキ、つまり走行している速度からブレーキをかけた後の目標速度まで「一気に減速」​することが​可能になった。

考察

2. のブレーキには関係していると思う。

感想

東と西をつなぐ日本の大動脈について詳しくなれて良い経験になった。また次回では、東北新幹線の速さの理由や世界の鉄道の歴史についても調べていきたい。

参考文献

川島令三『鉄道なるほど雑学』(三笠書房、2021年)

東洋経済「最高速度を変えず「新幹線が早くなった」ワケ」​​(​​​​https://toyokeizai.net/articles/-/162026) 2021年12月30日閲覧