動機
関西ではJRと私鉄の競争が関東に比べて激しいため、JR西日本とJR東海には新快速というとても速い通勤電車がある。僕はこれにとても憧れていて、東武本線(伊勢崎線系統や日光線系統)にも似たような運用の電車を走らせることはできないかと考えた。また、今はもうないがかつて東武線には東京と栃木・会津を結ぶ快速が走っていた。
仮説
- 十分な長距離利用者がいて収益が見込める。
- 所要時間の点で他の路線に対抗できる。
検証
<検証方法>
- 現在の一人平均乗車キロを調べてJR東海・西日本と比較する。
※(一人平均乗車キロ)=(輸送人キロ)÷(輸送人員)
- 現行の特急と並行路線の電車の所要時間を比べる。
<検証結果>
1.
会社名 | 輸送人キロ(人キロ) | 輸送人員(人) | 一人平均乗車キロ(キロ) |
東武(2021) | 8,576,000,000 | 677,046,000 | 12.66679074 |
JR東海在来線(2020) | 9,418,000,000 | 413,000,000 | 22.80387409 |
JR西日本在来線(2020) | 37,977,000,000 | 1,848,000,000 | 20.55032468 |
出典:「東武鉄道株式会社 | 日本民営鉄道協会」
「財務・輸送の状況(時系列データ)|JR東海」
「21 輸送データ」を参考に作成
以上のように、東武の乗客はJR東海・西日本に比べて長距離利用が少ないことがわかった。
2.
区間 | 列車 | 所要時間(分) | 競合区間 | 所要時間(分) |
北千住-伊勢崎 | 特急りょうもう・普通 | 153 | 上野-高崎 | 117 |
北千住-栃木 | 特急きぬ | 72 | 上野-小山 | 87 |
出典:「乗換案内、時刻表、運行情報 – Yahoo!路線情報」を参考に作成
特急の所要時間の点では栃木方面ではJR線に対し優勢に、伊勢崎方面では劣勢になっていることがわかった。
考察
東武の一人平均乗車キロがJR東海・西日本に比べて低いのは、東武線がJRのように大都市同士を結ぶ路線ではないため長距離移動の需要が少ないからだと考えられる。また、所要時間の点については、伊勢崎方面はJR線に対抗できるダイヤを組むことは難しいが、栃木方面では可能であると考えられる。需要が少ないので、東武線に長距離優等通勤電車を新設するのは難しいだろう。
感想
今回は調査の基準に長距離利用の需要を用いたため、調査を通して輸送人キロなどについて知ることができた。これからの調査にこれを生かしていきたいと思った。
参考文献
輸送人キロ | 鉄道用語事典 | 日本民営鉄道協会
【https://www.mintetsu.or.jp/knowledge/term/16482.html】
閲覧日:2022年1月19日
東武鉄道株式会社 | 日本民営鉄道協会
【https://www.mintetsu.or.jp/corporates/tobu/index.html】
閲覧日:2022年1月19日
財務・輸送の状況(時系列データ)|JR東海
【https://company.jr-central.co.jp/ir/achievement/】 閲覧日:2022年1月19日
21 輸送データ
【https://www.westjr.co.jp/company/ir/library/fact/pdf/2021/fact21.pdf】
閲覧日:2022年1月19日
乗換案内、時刻表、運行情報 – Yahoo!路線情報
【https://transit.yahoo.co.jp/】 閲覧日:2022年1月19日